Elegant Make-up for you
Column by BEAUTY
メイクアップアーティストが考える
エレガントメイクの本質
今シーズンのテーマでもある“エレガント”。2021SSのランウェイでも艶を生かした女性らしいメイクが多く見受けられた。そこで、本誌のシンボリックモデルを担当したメイクアップアーティストのKIE KIYOHARAさんに、今の空気を纏ったエレガントなメイク術をレクチャーしてもらった。
MAKE UP_Kie Kiyohara(beauty direction)
PHOTO_Daiki Sekimizu(TRYOUT)
STYLING_Kumiko Sannomaru(KiKi inc.)
ベースの“整え”がカギ!
ヘルシーに艶めく今的メイク
「最近の傾向として、ウィズマスク時代になったことでメイクをする機会が減り、その反動でしっかり色をきかせたい! という人が増えてきているように思います」
そう話すKIEさん。マスクの着用が世界的なニューノーマルとなった今、2021年春夏シーズンのパリコレでも個性がキラリと光るアイメイクが目立った。
「特に春夏のメイクは色使いが華やかになるので、テクスチャーにしてもパウダー以外のものが多いのも特徴。今回、モデルさんにはクリーム系のアイラインを引きましたが、マットなものでも代用できます」
カラーマスカラやカラーラインなど目元で色遊びする人も多く、「今までみたいにミニマルにそぎ落とす方向よりも、純粋にメイクを楽しみたい人が増えてきていて、控えめな場合でもポイントで色やテクスチャーを取り入れている人が多い印象ですね」とKIEさん。今季のコレクションでもアイメイクに存在感を出し、ナチュラルなリップカラーでクリーンかつエレガントにつくる。そんなトレンドが見受けられた。
「今のエレガントなメイクって、ベースがきれいに整えられていることだと思っていて。それだけで上品に見えますし、整えられた肌とエレガントさはやっぱり切り離せないもの。ポイントメイクで遊ぶなら、なおさら肌感を整えることが大切。ベースで洗練された肌をしっかりつくってあげることがカギです」
ベースメイクは素肌っぽさを大切にしつつも、ヘルシーに艶めくベアスキンやみずみずしい質感こそが今シーズンのムード。
「コントロールカラーやコンシーラーなど、目的に合わせたプロダクトを使い分けるのもポイント。そうすることで、うるおいのあるエレガントな肌に近づけると思います。顔は肌の面積が広いので、メイクをするうえで肌づくりが一番肝心です」
春夏はポップな色使いのものもたくさん登場するので、自分らしさを意識しながら遊び心のあるメイクを楽しんで!
すべてスタイリスト私物
Eye Make-upカラーをきかせたクールな目元
眉は束感を出し、ジェルで立ち上げることでキリッとした印象に。アイメイクは寒色の上からカラーラインを加え、さらに奥行きを与える。
Lip Make-up中心から色が広がる口元
コンシーラーで輪郭を消すことで、中央からジュワッとグラデーションのある口元が完成。内側から唇が染まったようなピュアな仕上がりに。
PROFILE
KIE KIYOHARAさん
2005年よりメイクアップアーティストとして活動をスタート。10年にNYへ渡り、現地のショーに参加するほか、ストリートファッション誌等を中心に活躍。帰国後の12年、YUKA WASHIZU氏に師事したのち独立。丁寧につくられた肌の質感に、テクスチャーを使い分けたポイントメイクによるモード感溢れるテクニックが好評。
Instagram_@kie_0