SEASONAL TREND from
COLLECTION LOOKSPICK UP BRANDS
デジタルコレクション中心の
ニューシーズンにおいて
大きな話題をさらった
4つのブランドをピックアップ
東京を除く、パリ、ミラノ、ロンドン、NYの4 大ウィークでは観客を招待したステージはほぼ皆無だった今季。そんなデジタルコレクションが中心だったニューシーズンを鳥瞰しても、アーティスティックディレクターやクリエイティブデザイナーのパフォーマンスが退潮することはありません。ここでは、マシュー・M・ウィリアムズ新クリエイティブディレクターによる初のランウェイショーを行った「ジバンシィ」、ブランド創設100周年の節目のシーズンとなった「グッチ」など、特に話題を集めた4つのメゾンをご紹介。それぞれのカラーが色濃く表れた、閉塞感を一掃するには十分なプレゼンテーションでした。
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GIVENCHY
2021-22 AUTUMN & WINTER COLLECTION PICK UP BRANDS_1
Creative Director:Matthew M. Williams
Assigned Position:2020〜
Presentation:Paris Fashion Weekフランス発の同メゾンのクチュリエでは7人目
クレア・ワイト・ケラーの後任として、「1017 アリックス 9SM(1017 ALYX 9SM)」のアメリカ出身デザイナー、マシュー・M・ウィリアムズが「ジバンシィ」の新クリエイティブディレクターに着任後、初めてのランウェイショーをメンズとウィメンズのジョイントで開催。テーマは“BETWEEN MONUMENTS AND MUSIC”。自身が得意とするハードウェアをモニュメントのように、音楽のように纏った佇まいが特徴的。
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alice + olivia
2021-22 AUTUMN & WINTER COLLECTION PICK UP BRANDS_2
Creative Director:Stacey Bendet
Assigned Position:2002〜
Presentation:American Collections Calendarパワフルでストロングな
ガールを大胆に演出世界4大コレクションウィークの内、最もリアルトレンドに近しいと言われるNYで、ステイシー・ベンデッドが最高責任者兼任のデザイナーを務める「アリス アンド オリビア」は、“COVID-19(新型コロナウイルス)”によるグローバルでコロナ禍に突入する以前のゴージャスさに思いを馳せたラインナップを披露。クラブやサロン、ライブハウス、カクテルパーティと夜遊びやナイトシーンでよく見られたグラマラスルックがみずみずしい。
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GUCCI
2021-22 AUTUMN & WINTER COLLECTION PICK UP BRANDS_3
Creative Director:Alessandro Michele
Assigned Position:2015〜
Presentation:Milano Fashion Week100周年で
リスペクトデザイナーをオマージュ!?1921年にグッチオ・グッチが創設して以来、記念すべき大きな節目。アニバーサリーなコレクションを形づくるに当たり、鬼才アレッサンドロ・ミケーレは“ARIA(アリア)”と冠して、「デムナ・ヴァザリアの反逆的な精神と、トム・フォードのセクシュアルな緊張感を奪い取りました」と公言。意外すぎる“ハッキング(盗み取る)”プロジェクトを発表した。艶やかでマキシマムな例年と比較して、クラシカルでシックなハイエンド感が新鮮。今年は、95年に起きた創始者の孫息子マウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー演)が元妻パトリツィア・レッジアーニ(レディー・ガガ演)に雇われた殺し屋に射殺される実話を題材とするリドリー・スコット監督の映画『House of Gucci(原題)』が公開予定。追伸、パトリツィアは懲役29年を求刑されるも、2016年にわずか18年の服役で釈放されているとか。
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CELINE HOMME
2021-22 AUTUMN & WINTER COLLECTION PICK UP BRANDS_4
Creative Director:Hedi Slimane
Assigned Position:2018〜
Presentation:Paris Fashion Week文学的かつアグレッシブな
アートエレクトロニカがレトリック前春夏の“THE DANCING KID”のモーターサーキットからスペクタクルを仏北中部に位置するロワール=エ=シェール県のシャンボール城に移し、男女ミクスチャーのバーチャルキャットウォーク“TEEN NIGHT POEM”を演出。荘厳でありながらも、アクサンテギュ(CÉLINE→CELINE)を省いたサンセリフ体のロゴモノを否応なく甘受しているストリート性も見逃せない。毎季かもしれないが、あえて言わせてもらうならば、今季も間違いなくメンズのハイライトだろう。