SEASONAL TREND Hyper Standard
“らしさ”を打ち出しつつ
今の時代にモダナイズド
グランメゾンやカリスマベテラン勢がこぞって自らのシグネチャーを再考している。独自のクラシックやトラディショナル、オーセンティックやオーソドックスの再解釈はもとより、アイコニックに秀でた素材やスタイリング、コレクションピースをタイムレスなハイパースタンダードにアップデート。象徴的だからこそ、新鮮さはひとしお。
NEW TOPICS from RUNWAY SHOW
シーズナルトレンドをさらに掘り下げた
最新コレクションの主要トピックス
TREND KEYWORDS
CLASSIC
クラシカルな柄、シルエット、モチーフが目白押し
2022-23秋冬の〈ミュウミュウ〉はベーシックなアイテムにクリエイティブなカッティングを施し、コンテンポラリーなフィット感とバランス感とを生み出した前季に続き、既存を新しくリバイバルさせるアプローチを展開。〈プラダ〉のツイードファブリックに、〈バーバリー〉や〈ディオール〉のシックなチェック、ニコラ・ジェスキエールの〈ルイ・ヴィトン〉や〈ボッテガ・ヴェネタ〉のパワードレッシングなセットアップやフレアといったクラシックは“New Femininity”なコーディネートのポテンシャルを多分に秘める。
ESSENCE for CLASSIC
TWEED
ツイードとは、太番手ウールの紡毛糸を毛染めして手織りした厚い平織や綾織のこと。ともすると重い心象になりがちだけれど、モードの美学を突き詰めた〈プラダ〉はスリーブへのカラーファーのアクセント、〈ミュウミュウ〉はベアミドリフ(みぞおち)丈やローライズ、〈ドリス ヴァン ノッテン〉はポストモダンなフォルムで軽やかにアレンジしている。
ESSENCE for CLASSIC
PATTERN
ブリティッシュトラッドなタータンチェックは〈バーバリー〉が、ガンクラブチェックやレジメンタルは〈ディオール〉が、ハウンドトゥースは〈ヴェルサーチェ〉が、従来のマニッシュなイメージを女性性に刷新。
ESSENCE for CLASSIC
SET UP
〈ステラ マッカートニー〉のメンズライクなテーラードジャケット×スラックスでも、インナーにワイヤーブラを選び、ジェンダーフリーにまとめ上げているのはさすが。〈ルイ・ヴィトン〉や〈マルニ〉はサイジングやデコアクセで、豊かな表情のセットアップに。
ESSENCE for CLASSIC
FLARE SKIRT
スカートのバラエティが多彩な今シーズンにおいて、フレアやセミフレアは大豊作。レングスも膝下からマキシやフロアまで数多くの提案があり、ワンピースでもドレスでもリッチバリエな選びしろ。〈ボッテガ・ヴェネタ〉や〈ヴァレンティノ〉に見出せるフィット&ボリュームがスタイリッシュ!
TREND KEYWORDS
SHILHOUETTE CONSCIOUS
シルエットでメリハリを! コルセット、ビスチェが大躍進
先シーズンから頭角を現しているアーマーガーメントが勢力を拡大。〈フェンディ〉は、同メゾンのアーカイブを振り返ってビスチェ(もともとは肩紐のない丈長のブラジャーを指す)やコルセットをドレスアップし、〈サカイ〉でも見受けられるようにシャツやニットへの一体感を持たせたレイヤードでこなすのが好例。〈ジル サンダー〉は、構築的な造形美のアワーグラス(=砂時計)風アウトラインを採用。いずれも、デコルテを強調することが肝要だ。
PICK UP BRAND
LOEWE
ジョナサン・ウィリアム・アンダーソンの〈ロエベ〉は、限りなくシュールレアリスムなプレタポルテを追い求めている点で特筆に値。アウタージャケットは“引き伸ばす”を意味する“エロンゲイト”のクチュールテクニックを駆使して、クリーンな佇まいを完成させた。
TREND KEYWORDS
UTILITY BOOTS
実用性とセンシュアルがハイレベルに両立
ロングブーツ旋風が起きた昨年の秋冬を凌駕し、今年はさらにアッパーの素材感にフォルムの変化球、プラットフォームやチャンキー、ウェッジといったアウトソールのコンビネーションが多彩さを極めている。〈シャネル〉は、さりげなくロゴを配した絶妙な膝下丈。〈パトゥ〉はニーハイがミニとの相性抜群。
TREND KEYWORDS
COLLABORATION
価値ある蜜月のメタモルフォーゼ
ニーゼロ(2020)年代に入って、モード界の共作には〈ルイ・ヴィトン〉や〈ディオール〉×〈ナイキ〉、〈エムエム6 メゾン マルジェラ〉×〈イーストパック〉に〈フェンダーチェ〉と話題性に事欠かない。特に〈グッチ〉はパワフルだ。〈バレンシアガ〉との“ハッカープロジェクト”や〈ザ・ノース・フェイス〉とのコラボをリリースしたかと思えば、〈アディダス〉とフルラインナップを発表。トレフォイル、スリーストライプスとのドリームマッチは異なるコードの完璧なクロスオーバーではないだろうか。
Hyper Standard
Hair designers voice
2022-23 A/W
DERIVED SALON DESIGN
※レシピはサロン技術者専用の情報です。